図書室

あまり本を読む方ではないのですが、いままで読んだアート関係の本を所蔵しています。
おもしろいかどうかは・・・読んでみてご判断ください。

美術書コレクション

ピカソになりきった男
『30年間、贋作を作り続けた男が明かす、美術界の知られざる実態』との謳い文句の通りの贋作制作人生。アート界の金儲け主義やそれによる贋作の横行なども暴露。かなりの数出回ってるんだろうな。そもそも絵画を金儲けの手段としてしか扱わないハイエナたちのせい。彼は真摯に画家に向き合い、その人生までも研究して制作に取り組む。今は、本物を買えないけれどアートを愛する人々に贋作を贋作として提供しているらしい。
ギィ・リブ著/キノブックス
話してあげて、戦や王さま、象の話を
ミケランジェロがイスタンブールへ橋の設計のために招かれて、エキゾチックな日々を過ごすという半分実話、半分空想なおはなし。
マティアス・エナール著/河出書房新社
FBI美術捜査官 ―奪われた名画を追え
盗まれた絵画(絵だけでなく、骨董品や権利章典など、芸術的歴史的価値のあるものも含む)を取り戻すため、覆面捜査、潜入捜査をするFBI捜査官の実体験に基づくノンフィクション。盗まれたフェルメールを回収するために奮闘するが、最終的にはいわゆる上層部の手柄争いに失望する形で終わる。どこの世界もみんな保身と強欲に満ちてる?
ロバート・K・ウィットマン、ジョン・シフマン著/柏書房
ゴッホは欺く
さすがジェフリー・アーチャー!という感じで一気読みなんだけど、たとえできばえがすばらしかったにしろ、たかだか3、4日で描き上げた贋作がバレないとは思えないなあ。単純に絵の具が乾くのにもそれぐらいかかるし、新鮮な油絵の具のにおいもぷんぷんすると思うのだが・・・
ジェフリー・アーチャー著/新潮社
フェルメール ―謎めいた生涯と全作品
副題の通り、全作品の解説とさらにカラーの図版入り。こうしてみるとフェルメールの作品て、どれも贋作っぽい?部分的な拡大や比較の図版がモノクロなのが残念。既刊の『フェルメール論』を元に文庫化したものなのらしい。
小林頼子/角川書店
贋作者
贋作を20年以上にわたって作り続けたトム・キーティングの自伝。『描くこと、模倣すること』に楽しみを見い出しているこのおじさんは、世の中、特に美術業界の儲け主義にはまるで興味無し。でも古く見せかけるための亀裂を熱心に入れるかと思えば、レントゲン写真ですぐ分かるように下絵にいたずら書きを仕込んで上から塗重ねたり、けっこうやることがお茶目。
トム・キーティング〔ほか著〕/新潮社
パリの水の味 ―六十年をパリで暮らして―
パリに60年も住んでいる画家、関口俊吾氏のエッセイ。なんと第二次世界大戦前からパリと日本を行き来(船で3ヶ月!)それだけに奥深い話が多い!落ち着きのないピカソの話とかナチスの手を逃れて疎開したルーヴルの絵画の話も。
関口俊吾著/文化出版局
ルーヴル・美と権力の物語
ナチスの手を逃れて疎開する絵画の話や歴代のフランス王と王宮としてのルーヴルの関係、そして革命へ。ルーヴルを中心にフランスの歴史のこともわかる。
小島英熙/丸善
モナ・リザが盗まれた日
1911年ルーブル美術館から『モナ・リザ』が盗まれた。事件に対する当時の熱狂ぶりや、報道、デマや中傷など事細かに追っている。何はともあれ、とかく人の世は熱しやすく冷めやすい。
セイモア・V・ライト/中央公論社
これならわかるアートの歴史 -洞窟壁画から現代美術まで-
イギリス人が書いたブラックユーモアたっぷりの美術歴史案内。どうやら著者はエルトン・ジョンが嫌いらしい?
ジョン・ファーマン/東京書籍
ゴッホの遺言 -贋作に隠された自殺の真相-
ゴッホの贋作について、誰が、なぜ、何のために贋作を描いたのか?をゴッホの人生をたどりながら検証していく。
小林英樹/情報センター出版局
真珠の耳飾りの少女
映画化もされた、フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』作成秘話。主人公の女の子は映画版より、したたかで気が強い感じ。
トレイシー・シュヴァリエ/白水社
Chaising Vermeer(邦題:フェルメールの暗号)
フェルメール盗難事件をめぐって、クラスメートの男の子と女の子が謎解き、大活躍。暗号解読のため、紙と鉛筆を用意して読みましょう
Blue Balliett/Scholstic (ブルー・バリエット
ソニー・マガジンズ)
モネ ー名画に隠れた謎を解く!―
画家でもある著者がモネの描いた土地を訪ねて、同じ構図でスケッチをしていて、おもしろい。
吉岡正人/中央公論新社
堪能ルーヴル ー半日で観るヨーロッパ絵画のエッセンス―
かなり辛辣でユーモアたっぷりな絵画評と、著者の挿絵と漫画で楽しめる。
小暮満寿雄/まどか出版
いくつになっても夢を描きたい ー八十歳で絵を描きはじめた母・ノイさんの画集ー
簡単に絵がかける方法を教えてもらい「私は75歳です。あと何年生きられるかわかりません。・・・練習の必要なものは僕たちにはもう間に合わないのです」とお礼をいう絵画仲間のおじいさんの言葉に歳をとることについて考えさせられた。
松浦幸子/教育史料出版会
絵のある人生 ー見る楽しみ、描く喜びー
安野光雅。独学で絵を描いてきている人だったのですね。サラッと風景を描いているようで、実はすごく勉強家、いろいろ本を読んだり、原物を観たり。
安野光雅/岩波書店
チューリップ熱
挿し絵のように折り込まれたフェルメールなどの絵画が、まるでこの物語のために描かれたんじゃないかと思うほどシーンにぴったり。
デボラ・モガー/白水社
ダ・ヴィンチ・コード
いわずとしれた大ベストセラー。『モナ・リザ』のみならず、絵画や歴史や宗教など、盛り沢山!
ダン・ブラウン/角川書店